この記事の目次
10、セントジョーンズワートほかハーブ系サプリメント
ハーブは土壌に含まれる重金属を吸収するのでハーブ系サプリメントはカドミウムなどの重金属残留が未知数だ。
生成過程で厳重管理して重金属を除去しているかはメーカー次第。
重金属は体内に蓄積されるので発がん性などのリスクがある。
ハーブ系サプリメントの原材料は植物の根、茎、葉ですが、その成分は産地、収穫時期、使用部位などにより天座まで実際十分な検証がされているかは未知数だ。
厚生省発、平成 26 年度
健康食品に関する安全性確保対策等に係る調査事業
報告書において以下のような報告があります。
しかし、安全性はメーカー任せという事みたいなので実際に広く相談窓口を開設しているDHCに直接電話して問い合わせてみました。
Q・「貴社の製品セントジョーンズワートのユーザです。(事実)
ある雑誌にセントジョーンズワート等のハーブサプリメントにはカドミウムなどの重金属が残留している可能性を挙げていました。
そこで貴社の製品には重金属は残留していませんか?」
A・しばらく保留メロディの後、「当社の製品についてご心配をおかけして申し訳ありません。当社の製品につきましては分析したわけではありませんが原材料の安全性は厳しく管理しておりますので有害な成分は一切混入しておりません」との事でした。
私は以前よりDHCの製品管理には絶大な信頼を寄せていました。
「分析していない」が気にかかりますが、こういうことだと思います。
分析を必要としないほど信頼できる原材料を調達して使用している。
飲んではいけないサプリは本当か
以下はアメリカで標準的なマルチビタミン$ミネラルの成分表と日本の代表的なマルチビタミンの成分表の比較です。
ビタミンAの3500IUはμgに換算すると1155μgになります。ビタミンD3の1000IUは25μgに、ビタミンEの30IUは20.1mgとなります。
これを見る限りアメリカ産のマルチビタミンは水溶性ビタミンは似たり寄ったりの含有量ですが、脂溶性のビタミンになると2倍~5倍の値になっています。
日本人との体格差もあるでしょうが、そういえば米国直送のサプリメントのカプセル大概は大きくて日本人にはには飲みにくいものです。
サプリメント大国のアメリカですからとにかく差別化するために含有量の競争になったことは容易にうかがえます。
米国の研究結果の端々をあげつらってアンチサプリメントを訴えてもそれがそのまま日本に通じるかというとそうではないように思えます。
しかし、日本発のサプリメントの弊害研究もあり、アンチサプリメントを完全否定することもできません。
かしこいサプリメントの使い方
結局、医薬品にしたって薬害があります。メーカーがいくら安全性を謳っても未知の弊害が将来発見されるかも知れません。
もともと栄養素は食品から摂るのが本来の姿です。普通の食生活でよほど極端な偏食がない限りほとんどの栄養素は摂取できます。
サプリメントは予防に使うな
体に不調もないのに病気にならないためにと普段から継続的にサプリメントを摂ることは思わぬリスクを招くことになります。
サプリメントは継続するな
何か体に不調が現れた時、例えば貧血や極度の疲労、あきらかに特定の栄養素が不足したと思われる症状が出た時などにサプリメントで栄養素を補う事は否定されるべきことではないと思います。
しかし症状が改善されれば止める勇気も必要です。サプリメントを飲んで症状が改善すればどうしてもやめることには抵抗があります。サプリメントで一番怖いのは長く継続することでしょう。
短期間であればサプリメントの良い部分が顕著に現れます。しかし長期間続けると悪い面が蓄積されていき症状となって姿を現します。
サプリメント選びは慎重に
特定保健用食品は一つの基準になります。消費者庁の審査を受けていますから。
但し書類審査だけで消費者庁が成分を検査で調べたりすることはありません。あくまで企業主導の研究報告です。
機能性表示食品に至っては審査さえなく自己申告で届け出だけで販売できます。情報の公開義務はあります。
しかし公開しなければ何に効くのかさえ分からないので当然といえば当然のことです。
やはり、最終的には企業を選ぶことになるでしょう。
サプリ選びはまず調べることから
テレビの宣伝に惑わされず、最近では企業のホームページを見ると信頼度がある程度わかります。
自分の体に入るものですからまずよく調べてから購入しましょう。