元理学療法士の教える健康法

要支援1と要支援2の分かれ道

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デイケアは女性にとっては楽しい所らしい

病院のリハビリに毎日来ているお年寄りで急に火曜日だけとか来なくなったりすることがありました。

訳を聞いてみると大体がその日はデイケアに通っているという返事が返ってきました。

デイサービスは行くと本当に楽しいらしくその方は要支援1なので週一回しか通えないらしく本当は毎日でも通いたいとのことでした。

女性の方はほとんどデイケアやデイサービスに通うことを好意的に受け止めています。

しかしなぜか男性は逆に施設に通うのを嫌う傾向にあります。

私の勤務していたリハビリに通ってこらる方が「父が(または夫が)デイサービスに行きたがらなくて困る、自分の病院通いができない」と不満を漏らすのを何度も聞いたことがあります。

実は当時私の勤務していた病院ではデイケアの施設を持っていませんでした。

私が辞めてからしばらくしてデイケアの施設を作ったらしいです。

要支援1と要支援2の違い

要支援とは現在、介護の必要はないが、将来的に介護状態になる可能性があるので、今のうちから支援をしようという段階のことです。

それでは要支援1要支援2とはどこが違うのでしょうか。

まず、介護保険の支給限度額が違います。

要支援1 月額50,300円

要支援2 月額104,730円

要支援とは介護の必要がないけれど将来的に身体機能の改善を支援しようという介護保険です。

要支援が認定されるとデイサービスやデイケアに通所できます。

  デイサービスとデイケアの違い

デイサービスは通所介護といいデイケアは通所リハビリテーションといいます。

デイケアでは利用者の身体機能の回復維持、認知能力の保持や回善を通して日常生活を通常に戻すことを目的としたリハビリが行われます。入浴や食事、送迎も可能です。

デイサービスは通所することによって利用者の社会的交流を図りひきこもりや認知症の予防を目的とされ利用者を滞在させます。それによって利用者の家族の負担を軽減したりする目的もあります。

料金は介護保険で賄われます。利用者は利用料金の1割を負担することになります。

要支援1では支給限度額で月に4回程度通所できます。要支援2の支給額では月に8回通所できることになります。

要支援1と2では通所回数に倍の違いがあります。

通所を楽しみにしている利用者にとっては要支援1と2は天と地ほどの差があります。

おそらくは通所している要支援1の利用者のほとんどが要支援2を認定してほしいと思っておられることでしょう。

要支援1と要支援2の判定基準

 

要支援1

日常の生活動作はほとんど自分でできるものの一部に何らかの支援、見守りや介助が必要となる。立ち上がりや段差などで介助が必要になることがある。食事と排泄は一人でできる。介護サービスを受けることによって要介護の予防になるとみられる状態。

要支援2

日常の生活どうさの一部に要支援1よりも若干多くの、支援、見守りや介助が必要となる。立ち上がりや段差などなどに要支援1よりも介助が必要となることが多い。食事と排泄は一人でできる。介護サービスを受けることによって要介護の予防になるとみられる状態。

 

いかがですか?とても主観的なものでしょう。

 

要支援認定の方法と流れ

1、書類

介護保険要支援認定申請書

介護保険の被保険者証とと一緒に市町村の窓口へ提出します。

最も大事な書類は主治医の意見書です。

医師の意見書は市町村が主治医に依頼します。

主治医がいない場合は市町村の指定する医師の診察を受け意見書を作成します。

2、訪問調査

市町村の担当者ほとんどは委託されたケアマネージャーの訪問調査で聞き取り調査を受けます。

早ければこの時点で主治医の診察を受けて意見書を提出している場合があります。

3、1次判定

医師の意見書、ケアマネージャーの聞き取りちょうさをもとに1次判定が行われます。

ここでほぼ認定は決まっているようなものです。

4、2次判定

提出書類や意見書、ケアマネージャーによる聞き取り調査をもとに市町村の介護認定審査会が最終認定を行います。

主治医の意見書作成のコツ

お年寄りのプライドは封印する

お年寄りは自分が動けることに対してプライドがあります。

「〇〇ができますか?」と聞かれると日頃、難儀している動作でもなんとか可能であったら、「はい、できます」と元気に答えてしまいます。

それでは要支援認定はおりません。できることでも、少しでも痛みや不安があったら「できません。」と答えるように家族が言い聞かせる必要があります。

詐病的なことを言ってはダメですが症状を大げさに伝えることは決していけないことではありません。

実際症状はすぐに進行しますからあらかじめ不安なところはよくわかってもらうために大げさに伝えましょう。

こんな例がありました。

あまり病院へ通わないお年寄りで、どう見ても支援はいらない感じの方ですが、たまたま医師の意見書作成の診察の前に膝を捻挫して車イスをレンタルしていていました。

歩けるのですが、車イスの方が移動が速いので息子さんが車イスで診察室へ連れて行きました。

すると、簡単に要支援2の判定が出たのです。

もともと、要支援1と要支援2の境はあいまいで主観的な部分が多いのです。医師の見た目の印象でも大きく変わってきます。

毎年ケアマネージャーの訪問調査がある。

これらのことはケアマネージャーの訪問調査の時も同じです。

ケアマネージャーの訪問調査は毎年あります。状態が悪ければ要支援のレベルアップや要介護への意向が検討されます。

逆に元気になっていれば要支援2であっても要支援1に格下げになったりします。

訪問調査を受けるとどうしてもお年寄りは自分が元気であることをアピールしたがります。

家族の方は要支援の訪問調査の際は十分本人に指導しておきましょう。

さもないとデーサービス、デイケアの回数が減ることになりますよ。

介護認定にはコネもある?

蛇足にはなりますが。

実際にデイケアに通っているおばあさんが憤慨して話しているのを聞いたことがあります。

「私は要支援1で週に一回しか来れないのに、私より ピンピンしている達者なおばあさんが毎日来ているのはなぜなのかわからない」

私が認知症があるんじゃないか聞くと頭も私よりしっかりしているとのこと。

なんでも毎日来ているおばあさんの娘とやらが某病院で看護師さんをしているとのことでした。

おばあ案の年齢からすると娘さんも結構なお年だと推測され婦長クラスではないと思われます。

そんな話を聞くと介護認定にも何か抜け道のようなものがあるのかと疑いたくなります。

 

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