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タイルの鉄さびをサンポールで取れる原理
サンポールは尿石を溶かす
サンポールのトイレ洗剤たる所以は、トイレにこびりつく尿石を容易に除去できるところにあります。
尿石とは人の尿に含まれている尿素やたんぱく質などの各成分が、細菌よって変質し、便器に付着したものです。
尿石の主成分は炭酸カルシウムです。
炭酸カルシウムは水に溶けないのでトイレの黄ばみとなりブラシでこすっても取れない頑固なものになります。
しかもで厄介なことに尿石はそれをもとに増殖していくのです。
これを除去するには強力な酸つまり塩酸(HCL)が最も有効です。
サンポールの主成分は塩酸(9.5%)です。
これにサンポールの塩酸が尿石の主成分である炭酸カルシウムと反応して塩化カルシウムと二酸化炭素と水に分解してしまいます。
塩化カルシウムは水によく溶けるので容易に溶かし剥がすことができます。
塩酸が錆を溶かす
タイルのもらい錆は言ってみれば尿石と似たところがあります。
錆は水に溶けないのでかなりこすっても容易に除去することはできません。
そして鉄サビの成分とは酸化鉄です。
酸化鉄も炭酸カルシウムと同じように塩酸とよく反応します。
FEO(酸化鉄)+HCL(塩酸) → FeCL2(塩化鉄)+ H2O(水)
酸化鉄は全く水に溶けません。
いくらケルヒャーで水を噴射しても取れないわけです。
ところが塩酸によって塩化鉄に変わってしまうと容易に水に溶けるようになります。
塩化鉄は水に溶けやすいためタイルから簡単にはがれるようになるのです。
メラミンで溶けた塩化鉄を拭きとる
メラミン樹脂を用意しましたが、メラミンは目に見えないほどの表面の穴に入り込んだ汚れを取り除くことができる繊維です。
メラミンを使うのはタイルが多孔質でくぼみの溶けた錆を取り除くために使います。
やってみると以前メラミンだけで拭いていた時と違ってサンポールを塗った後は面白いように赤茶けた錆が取れていきます。
その意味ではこの段階でケルヒャーで吹き飛ばすということも可能だと思います。
むしろ、ケルヒャーで残留塩酸事吹き飛ばしてしまうのがいいかもしれません。
後は水洗いをしっかり
注意事項として塩酸(サンポールの主成分)は目地のコンクリートとも反応して劣化させます。
作業中の時間ぐらいでは大した影響はないように思われますが、塩酸が目地に残ったままになると目地にも影響があると思われます。
ですからすべて終わった後はできれば散水ホースなどでしっかりと水洗いしてください。
最後に、ビニール手袋は必ず装着してください。
塩酸を直接触りますので手荒れでは済まなくなります。
その辺は十分に気を付けて作業しましょう。