この記事の目次
乳酸菌は生きたまま腸に届かないの嘘
サプリメントや乳酸菌飲料で摂ったプロバイオティクス(乳酸菌など)が、腸に生きたまま届くには大きな試練があります。
まず、消化酵素特に胃酸により大部分の乳酸菌は死んでしまいます。またその後、胆汁によっても減らされる運命にあります。
また生きたまま腸に届く乳酸菌もあります
最近のCMでは「ヨーグルト一日分に100億個の乳酸菌が含まれています」とかいうものもありますが腸にはもともと100兆個もの腸内細菌が住んでいます。
生きた乳酸菌で腸内環境を改善するためにはヨーグルトを一日に10リットルも飲まなければ効果がないという研究者の方もおられます。
しかし乳酸菌の研究は日々進歩を続けています。
各乳業では現在無数の乳酸菌種から消化酵素に強く生きて腸に届く株を発見しすでに製品化しています。
生きて超まで届く乳酸菌一覧
1.グリコ
ビフィズス菌BifiX®
2.ダノンビオ
BE80菌(Bifidobacterium lactis CNCM I-2494)
3.森永
ビフィズス菌 BB536
ざっと、主なメーカーのものをご紹介しましたが、他にもあるかもしれません。
森永のビヒダスなどは1971年からすでに製品化していますので、ヨーグルトの乳酸菌は胃酸で死滅するため効果なしという都市伝説は嘘ということになります。
乳酸菌は死んでも効果がある
生きて腸に届かなくても菌の生成物や菌体の殻の成分自体に抗腫瘍性、血圧降下作用、血清コレステロール低下作用があることがわかっています。
また、菌体の殻によって免疫を刺激し善玉菌を増やすことにつながります。
乳酸菌が生み出す短鎖脂肪酸が健康に良い
善玉乳酸菌が生み出す成分が短鎖脂肪酸です。善玉菌が食物繊維を餌として発酵作用として生産されるのが短鎖脂肪酸といって人の健康に特に役立つ酢酸、プロピオン酸、酪酸の3種が代表的なものです。
短鎖脂肪酸のさまざまな効果として次のものがあります。
ヨーグルトを食べるより短鎖脂肪酸を直接取った方が簡単に健康が維持できると考えるのは私だけではないようで、実際、短鎖脂肪酸に特化したサプリメントも発売されています。
ヨーグルトと乳酸菌サプリメントどっちがいいの?
アマゾンで腸内フローラで検索すると無数にサプリメントが出てきます。
それもけっこうお高いものが多く、リーズナブルなものは少ない気がします。
腸内フローラとは腸内に住み着く常在腸内細菌の叢でつまり多種の菌が同じ菌同士集まって腸壁に住み着いている様子が花畑を連想させるためそう呼ばれるようになりました。
常在腸内細菌には善玉菌と悪玉菌、日和見菌と呼ばれる3種類の菌がありそれぞれの数の割合が善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7がベストだといわれています。
サプリメントで摂る長所は乳酸菌の数と種類です。乳酸菌はたとえ生きていない菌体であってもその数が大切です。また乳酸菌にはその人の体に合うものや合わないものもあります。ですから
一度に多くの種類と数の乳酸菌を摂れるサプリメントはヨーグルトで摂るよりもメリットがあるといえます。小さなカプセルに数十種類の乳酸菌が数兆個も含まれているサプリメントもあります。
毎日続けるとすれば食べる手間よりサプリの手軽さが優位になると思われます。
またサプリメントで摂ったプロバイオティクスと常在腸内細菌の間には共生や競合関係がありその刺激により常在腸内細菌の善玉菌の増加させ腸内環境を整えることに役立ちます。
サプリメントならではの効果
腸で溶けるカプセル
ヨーグルトではできないサプリメントならではの工夫があります。
カプセルに工夫をして酸に弱い乳酸菌を様々な消化酵素から守り、腸に届いてから初めて溶け出すという乳酸菌サプリメントもあります。
乳酸菌生成物 短鎖脂肪酸を配合
乳酸菌が体にいいのではなく乳酸菌が生み出す短鎖脂肪酸が体に良いことに着目し直接その短鎖脂肪酸をサプリメントにした画期的な製品です。