誰でも年を取る
誰しも若いころは年を取るという事が想像できなくて今の生活がずっと可能だと思ってしまいます。
市の中心部に母親と住んでいた私の知り合い夫婦は、母親が亡くなってから家を売却し郊外に土地を買い、広めの一軒家を建てて引っ越しました。
せっかく駅に近く病院も徒歩範囲にあり、買い物も選択肢がいっぱいあるような場所に住んでいながら車があるからと郊外へ出てしまったのです。
最近の噂ではそろそろ免許を返上しなければならない年になったけど車がないと身動きできないと悔やんでいるらしいです。
ですから駅周辺にはどんどん新築マンションが乱立しそれも即完売です。
これからの住居は、いかに車を使わずに生活できるかが最重要な条件になって来るでしょう。
立地条件だけではありません。
高齢者になって来ると家の構造自体にも条件が出てきます。
最近は、平屋建築のマイホームが人気だといいます。
家を建てる年代になると将来の生活空間は二次元にした方がいいということが分かってきたのかもしれません。
しかし、すでに2階建ての住居に住んでいる方、しかも高齢で急に膝が悪くなり、とてもじゃないけど2階へは上がれない、という方もたくさん見てきました。
大体の二階建ての構成は一階にダイニングキッチン、リビング、2階に寝室を取るケースがほとんどだと思います。
高齢化に伴いに座に痛みが出だすと2階の生活は厳しくなってきます。
変形性の膝関節症などで歩行に痛みを伴い、階段はさらに痛みが増大し殆ど手すりにつかまって手の力で2階に上がるようになってきます。
仕方なくリホームして1階を寝室にしたり、二階へ上がったら1日に1度ぐらいしか階下へ降りなくなりそのうち寝たきりになったりというケースも多いです。
エレベーターは高齢化社会では必須
家族がいる場合は食事を2階に運んでもらったり、何かと世話をしてもらえますがそれでもトイレが1階にあったりすれば悲惨です。
ましてこれが一人暮らしの場合はもっと大変です。
エレベーターを付けるという手もあります。押入れを改造してホームエレベーターを付けたという話も聞きますが家の構造で不可能な場合もあります。
しかも数百万円ほどかかります。
最近の高齢者さんは結構お金持ちなので数百万円を出してもエレベーターが欲しいという方もおられるでしょう。
実際、私のご近所で一人暮らしの高齢の奥さんが一階をテナントに貸したため住居を二階に移しエレベーターを付けられました。
しかし殆どの方はそういうわけにはいきません。
二階を物置等にして一階に居住空間を全て移す方が殆どでしょう。
階段昇降機という手段もある
耳慣れない機械ですがエレベーターを付けるよりもっと手軽に経費も安く済むバリアフリー化があります。
階段を利用した昇降機です。
説明するのが難しいので画像をご覧ください。
階段は普通に従来通り使えますが若干狭くなるのは仕方ありません。
写真だけでは若干分かりづらいと思いますので動画を見つけました。ご覧ください。ほんの一例です。
階段昇降機はの価格は
階段昇降機はの価格は50万円~高いものでは100万円というものもあります。
これは本体価格でこれに取り付け費用が10万円~15万円かかります。
エレベーターに比べると1/10といっていいでしょう。
階段昇降機にはレンタルがある
ご家族が設置する場合、もし階段昇降機が不要になった場合大金をかけて購入するよりレンタルでいつでも返せるほうが良いと考える方もおられるでしょう。
大体のメーカーでは階段昇降機はレンタル制度を用意しています。
というよりレンタルの方が主流であって買い取り取り付けの方が少ないという感じです。
レンタルは契約期間が3年の物が多くそれ以下での解約は解約金が必要な場合もあります。
レンタルの概要
初期費用 10万円~20万円 (取り付け撤去費用)
月々レンタル料 9800円~1500円 (年払いで安くなるケースもあります)
レンタルのデメリット
レンタルが長期になると当然、支払金額が買取価格を上回ってきます。
だからといって、レンタル期間を予想するという事は使用者がいなくなる時期を予想することになりあまり考えたくない事です。
ただ、外傷で治癒見込みがあるとか、現在治療中で将来自力で階段を昇降できる見込みがある場合は堂々と期間を区切ってレンタルできるでしょう。
また、当然のことですが、機械自体新品でない場合が多いでしょう。
中古販売という手段もある
レンタルビデオもレンタル落ちの品物をワゴンセールしたりネット販売しています。
同様に階段昇降機にもレンタル落ちという商品もあり、メンテナンス後に格安で販売している会社もあります。
但し、使用感や細かなや傷やメンテナンスでも取り切れない汚れがあることは覚悟しなければなりません。
価格は状態や取り付け条件などで変わります。
だいたい新品の70%ほどの価格+取り付け費用になります。が運が良ければ格安の物も見つかります。
自分の家に合う物件がないこともあります。
QOLを機械で上げることもできる
生活の質(QOL)を機械で上げることができるなら使わない手はありません。
しかし、膝の症状をしっかりと把握してからにしましょう。
階段はある意味リハビリの一つにもなり得ます。
階段は痛みはないけれどつらいから階段昇降機を導入するというのは賛成できません。
楽をすれば体はそれだけ弱っていきます。筋肉は当然弱体化します。
医者から荷重をかけることを控えるように診断されてから機械に頼りましょう。
2019/10/04