通販と言えばサプリメント花盛りです。
ちょっと数えただけでも、血糖値、血圧、ダイエット、老眼、コレステロール、膝軟骨、前立腺、などなどきりがないほど出てきます。
要は健康に暮らしたい。長生きしたい。という動機に集約されるのではないでしょうか。
しかしこれらは、個別の症状、臓器に対してのサプリメントであって、老化、いわゆる長寿に対するサプリメントはあまり見たことがありません。
寿命を延ばすサプリメントがあった。
寿命を延ばすサプリメントと言っても健康になれば自然に寿命は延びるじゃないか。
結局今までのサプリメントと同じじゃないの?
と思われるかもしれませんね。
しかし、この話には始まりがあるのです。
そもそも、始まりは長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)なるものが発見されたことに始まります。
1999年にマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテのグループが長寿遺伝子メカニズムを発見しました。
サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)の存在が証明された。
その後、サーチュイン遺伝子の存在自体へ否定的な論文も現れたり、その存在の信ぴょう性が疑問視されるような事態になっていました。
所が2013年8 月30日に日本の情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所が次のような論文を発表しました。
サーチュイン遺伝子論文の概略
老化抑制遺伝子(SIR2、サーツー)の発見
サーチュイン遺伝子は元々酵母菌の老化抑制遺伝子(SIR2、サーツー)として発見されました。
この遺伝子を破壊することによって酵母菌の寿命が半分になることが分かったのです。
逆にこの遺伝子を増やすことによって寿命が著しく延長することがわかりました。
また、このSIR2を活性させる方法も研究によって判明してきました。
もともと、様々な生物で食餌制限をすると寿命が延びることが知られていました。
最近の研究では猿のエサを極端に減らすことで健康寿命が延びることが報告されました。
つまり食事制限をすることでSIR2が活性化することが分かったのです。
ゲノムの安定が長寿の要因
また、人間の早期老化病という寿命が平均46歳にまで早まる病気では患者の遺伝子の解析から異常のある遺伝子がゲノムの安定維持に関与していることが分かったのです。
つまりゲノムの安定維持を受け持つ遺伝子が壊れると早期老化病になるということです。
ゲノムの安定とは
ゲノムとは人体の遺伝子の塊である染色体全体の遺伝情報のことで、、遺伝子は紫外線や放射線、化学物質などによって簡単に壊れます。
人体には壊れた遺伝子を排除する機能が備わっていて、常に正常な遺伝子保つようにできています。
そのことをゲノムの安定といいます。
ゲノムの安定が失われることが老化の促進に深くかかわっているらしいことがわかっています。
ゲノムの安定と老化にかかわる遺伝子がサーチュイン遺伝子だということが今回の論文の主旨です。
つまり長寿遺伝子と言われていたサーチュイン遺伝子が名実ともに証明されたということなのです。
サーチュイン遺伝子が活性化すると老化を防ぎは長寿を実現できる
前述の猿のエサと寿命の件もそうですが動物園ではしばしば予算等の関係で動物に与えるえさの量を減らさざるを得ない事態が生じます。
その時に動物の寿命が極端に伸びたという報告はけっこうあるのです。
つまりエネルギーの摂取量を減らすことで寿命は延びることが言われています。
サーチュイン遺伝子を活性化する方法
今のところサーチュイン遺伝子を活性化させる方法は2つ考えられます。
1、飢餓やカロリー制限
つまり人で言えば断食、あるいは糖質制限をはじめとするカロリー制限。
今、巷ではプチ断食が健康に良いと週に1回例えば月曜断食などと称して丸一日つまり時間にして約36時間水以外口にしないという健康法が流行っています。
これも一種の長寿法となりえるかもしれません。
2、レスベラトロールの摂取
レスベラトロールとは赤ワインに含まれるポリフェノールの一種でサーチュイン遺伝子を活性化させることがわかっています。
だったら赤ワインを常飲すればよいのかというと赤ワインに含まれるレスベラトロールの量はわずかでサーチュイン遺伝子を活性化させるためには1日に赤ワインを75リットルも飲まなければ効果は望めません。
そこで考えられるのがレスベラトロールを成分とするサプリメントがあればまさに長寿サプリメントとなります。
実際アメリカではレスベラトロールサプリメントはブームになり年間30億円をうりあげるヒットになっているということです。
さて日本ではどうでしょう。
日本でのレスベラトロールサプリの事情を調べた記事があります。