引き渡し後10年以内なら無償修理。
2000年4月に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行されてから。建築会社などは住宅を引き渡した後10年間は瑕疵担保を負う義務があります。
瑕疵とは
その商品等に本来備わっているべき性能や品質、機能が備わっていないことを言います。
手抜き工事とかは問題外ですが、まっとうに誠意をもって施工しても意図せぬミスが起こることはあります。
交通事故がそうです。誰しも事故を起こそうとして事故に遭ってはいません。
そういうミスは建設側にも予測できないのです。ですから建設会社は住宅瑕疵担保保険に加入します。
住宅瑕疵担保保険とは
住宅瑕疵担保保険は建築業者と住宅保証機構が、かわす保険契約です。
住宅保証機構とは元国土交通省が所管する東京都新宿区に本部を置く法人で、1982年、財団法人住宅保証機構として設立され、
2012年4月、住宅瑕疵担保責任保険、住宅性能保証に係る業務等を住宅保証機構株式会社に譲渡したものです。
当然保険ですから保険料が発生します。保険料は建設業者が支払うことになっています。建節業者から保険料として施主に請求されることはありません。
しかし、当然建築費用の中に広く分散して回収しているであろうことは容易に想像できます。
まあそれは置いといて。
まし瑕疵が発見されれば施主が請求すれば建設業者が補修を行わなくてはなりません。
その費用は保険金として住宅保証機構へ建設会社が請求し保険金という形で補填されます。
住宅における瑕疵とはどんなものか
天井の雨漏りなら引き渡しの前にわかりそうなものだと思われるかもしれませんが、そんなおおぴらな雨漏りなどは新築の場合殆どありません。
大体が壁をつたって床下に逃げてゆく目に見えない雨漏りです。
もし天井裏に雨漏りがして天井にシミがつくような雨漏りはおそらくは防水材料が粗悪で引き渡し時もしくは引き渡し後1~2年は大丈夫だったものが劣化が早く早くに防水機能を果たさなくなったものでしょう。
その他には、床のビー玉が転がる。つまり家が水平でない。
窓が閉まらない。家の構造のゆがみ。
設計と違う部分がある。などなどいろいろ考えられます。
しかしそれが本当に瑕疵なのか。もしかしたら天災の影響や住人の使いかたによるものかもしれません。
そのため保険金を支払われる条件が細かく定められています。
そして保険金の支払いにあたっては十分な調査が行われ、その事象が瑕疵であると認められれば保険金の支払いが行われます。
まあ、雨漏りに関してほぼ瑕疵保険の対象になるはずです。
ちなみに建物引き渡し時に瑕疵保険の証明書が発行されます。
同時に契約内容のご案内という小冊子が付いてきますので必ず目を通しておきましょう
実際ににあった新築2年後の雨漏り
私の家は新築後2年で雨漏りが判明しました。詳しくは前記事をご覧ください↓
私の場合エレベーターの故障がなければ雨漏りは分からなかったと思います。
屋根部分の瑕疵によって家の外壁の防水の外側を雨水が伝って一階の床下にたまっていたものです。
防水の外側をつたっているので途中の階の天井や壁に雨水が侵入することはなかったのです。
そのまま気が付かなければ雨水が一階床下が大雨のたびに数ミリでしょうけど冠水しやがてそれは鉄骨尾を侵食し台木を腐らし家の寿命を縮めていたかもしれません。
新築の家の引き渡しを受けたら隅々まで調べよう!
新築の住宅であれば、天井に点検口が各階に数か所あるはずです。
点検口の内枠のねじをドライバーで左に半回転ほど回すと開くように出来ています。ヒンジは抵抗がありませんので蓋が落ちてきます。
頭を打たないように蓋を押さえてねじは回してください。
そこから天井裏の状態がのぞけるようになっています。通風パイプや排水パイプ、水道管など様々なものがあり良く見えないかもしれませんが、照明を照らして異常がないかよく見てください。
普通の住宅は天井の高さが2.5mほどあります。1.5Mほどの脚立も常備しておきましょう
最初に360度写真を撮っておくといいですね。後から何かあった時に比べることができますから。
出来れば家中各所を写真やビデオで撮っておくと変化が分かるのでお勧めします。
1階の壁際の巾木の周辺も時々注目しましょう壁裏に雨漏りが伝っていれば壁材が柔らかくなったりクロスが浮いてきます。
あと、ビー玉やパチンコ玉を床に置いて床に傾きがないかも調べておくといいですよ。
せっかくの一生に一度の買い物です。
瑕疵がないかとことん調べておきましょう。